ブックタイトルPIPE SUPPORTS 管系支持装置

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概要

PIPE SUPPORTS 管系支持装置

1 管系支持装置の一般仕様管系支持装置設計にかかわる、公的な適用規格には、代表的なものとして日本機械学会「発電用原子力設備規格 設計・建設規格(JSME S NC1 )」があります。その他米国における規格としてはASME※1B31.1 Power Piping、MSS※2等もあります。ここでは管系支持装置の設計に対する一般的な仕様について述べます。※1 The American Society of Mechanical Engineers.※2 Manufacturers Standardization Society Inc.2 適用規格管系支持装置の使用範囲は、原子力発電所・火力発電所・各種化学プラント等多岐にわたります。それぞれの管系支持装置として制定された基準には、以下のようなものがあります。原子力発電設備に関する管系支持装置 日本機械学会「発電用原子力設備規格設計・建設規格(JSME S NC1 )」 日本工業規格(JIS)火力発電設備に関する管系支持装置 経済産業省告示第270号「発電用火力設備に関する技術基準の細目を定める告示」 日本建築学会「鋼構造設計基準」 日本工業規格(JIS)各種化学プラント 経済産業省告示第246号「ガス工作物の技術上の基準の細目を定める告示」 日本建築学会「鋼構造設計基準」3 許容応力管系支持装置の許容応力は各々適用規格に従ったものですが、要約すると以下のように設定されます。? 配管に直接取付けられる金具類は、配管温度に合わせた許容応力以内とします。? その他一般の支持金具については、鋼構造設計基準に従ったものとします。? スプリングハンガ、コンスタントハンガ等に使用されるコイルばねは、JIS B2704圧縮及び引張コイルばね-設計基準を基本に設計しており、完成品に対し非破壊検査を行う等、充分な保証体制をとっています。4 支持荷重及び反力管系支持装置で負担する荷重、反力は以下に示すものがあります。これらの支持条件を的確に反映して設計することにより、初めて支持装置としての機能が発揮されます。4・1 支持荷重配管質量・機器質量・内部流体質量・保温質量、配管に付随したバルブ・フランジ・ストレーナ・オリフィス等、分岐管の質量(支持金物についても必要に応じて加味する)を考慮します。4・2 熱反力・モーメントリジットハンガ・レストレイント・アンカ等熱変位を拘束するものは、支持荷重に熱反力・モーメントを加えて設計します。4・3 地震による振動力防振器には地震時に発生する地震力を加えて設計します。ただし地震による反力は短期荷重として評価します。(リジットハンガ・レストレイント・アンカには必要に応じて加味される)4・4 水圧時荷重水圧試験を行う配管については、支持装置に対して水圧試験時荷重を考慮する必要があります。水圧試験時荷重は通常短期荷重として評価します。特に主要配管については、通常のロックピンとは別に任意位置固定装置を使用することを推奨します。5 トラベル管系支持装置のトラベルは、熱変位によるものであり、1-2・1により算出されます。この算出方法については、スプリングハンガ・コンスタントハンガ等の支持装置の他、スナッバ、ブレースについても適用されます。支持装置に要求される作動範囲は、算出されるトラベルに対し余裕を見込んで設定されています。2. 管系支持装置の一般仕様9