ブックタイトルPIPE SUPPORTS 管系支持装置

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概要

PIPE SUPPORTS 管系支持装置

1 衝撃荷重コンスタントハンガ、スプリングハンガ等可動式支持装置ではウォータハンマ、安全弁吹出し反力等衝撃荷重を受けることはできません。安全弁の近辺にはあらかじめ油圧式緩衝器を設けて下さい。またウォータハンマに対しては、別途反力受けを設けることが必要です。2 高サイクル振動回転機器又は流体により生ずる高サイクル振動は、高振動エネルギーを有することが多くあります。この振動は振動源を解消することが先決であり、外的に抑制することは困難であります。このような現象が予測される場合は、製品に対して疲労破壊防止策を講ずるとともに、定期的に点検を行い損壊の防止を図ることが必要です。3 雰囲気温度現状のハンガ類の基本設計は、-30~75℃で考慮されているため、極寒、高温雰囲気で使用する場合は、材料選択を含め別途設計を要します。特にばね性能劣化、作動油特性の変化、高温における強度低下、低温ぜい性破壊には十分な注意が必要です。4 腐食立地条件によっては、海水雰囲気、工業排気ガス雰囲気等の対策として、重防食塗装、亜鉛めっき仕様、ばねの防錆など標準とは別な防錆処置を講じる必要があります。1 スプリングハンガ1・1 スプリングハンガの特性と機能スプリングハンガは、コイルばねを使用しているので、ばねの撓みと支持荷重との関係は直線性を持っています。このことによる使用特性としては、? コンスタントハンガは支持荷重が一定であるため、正確な荷重計算が必要ですが、スプリングハンガの場合は荷重の支持範囲が大きいため、実際の重量と完全にバランスさせることが極めて容易です。? ハンガの使用範囲(トラベル)に余裕のあるものを使用すれば、配管の振動、ウォータハンマ等が発生しても、ばねが密着してリジット化することがありません。以上のような利点があるので、リジットハンガ、コンスタントハンガと組合せて下記のような二種の使用方法で一般的に利用されています。? 熱膨脹によって管系に鉛直変位が発生するため、リジットハンガは使用できず、コンスタントハンガでは不経済である場合に、転移荷重が許容される範囲内でスプリングハンガを適用させ、荷重を支持することのみを目的として使用します。? 荷重を支持するとともに、管系に適当な圧縮または引張荷重を加えて、管系の振動を抑制する目的をもつ場合で、防振器の役割をもスプリングハンガに付加させる方法もあります。1・2 標準型スプリングハンガの種類上述のとおり、スプリングハンガの使用範囲は広汎ですが、最適なものを選定できるよう、現在、当社では、トラベルシリーズ記号1、2、4、L2、L4の5種類、取付方法により、タイプB、C、D、Fの4種類、および負荷容量によって0~23の24種類のサイズをスプリングハンガの標準品として製作しており、全部で5×4×24=480種のモデルで最小59Nから最大216240Nまでの支持荷重をカバーしています。その性能別、用途別に分類しまとめたものを表4-1、タイプ別にまとめたものを表4-2に示します。3. 支持装置選定における留意事項 4. 管系支持装置の構造と機能11